カイくんを「電話」にした理由
2.0 の設計の考え方。ホームには大きなボタンをひとつだけ、お薬のお知らせは着信に、同意画面には実際に行うことだけを書く。
おじいちゃん・おばあちゃんがスマホでいちばん慣れている操作は何でしょう。アプリを開くことでも、アイコンを探すことでもなく、電話に出ること、電話をかけることです。
1.0 のホームには同じ大きさの四角が4つあり、下にはナビゲーションが並んでいました。開くたびに「おしゃべりしたいのか、調べたいのか」を先に考える必要がありました。2.0 では、その迷いをなくしました。
ホームでやることは、ひとつだけ
2.0 のホームでいちばん目立つのは 「カイくんに電話する」 のボタンだけです。その下に「次のお知らせ」のカード、最後に「家族に電話」と「カイくんに聞く」。
日付の上には、日本版は令和、台湾版は民国、簡体字版は旧暦を表示します。右上には住んでいる街の今日の天気。どれも毎日見る情報です。
お孫さんの声
電話の向こうのカイくんは、私自身が録音して使用を許可した声で話します。いちばん大切にしているところです。祖父母が聞くのは、孫の声です。
同時に、線引きもはっきりさせています。カイくんはパソコンの中の AI で、私本人ではなく、本当の電話の代わりにもなりません。許可された声が設定されているときだけ「お孫さんの声」と表示し、システムの声のときは「お話ししましょう」と表示します。
お薬のお知らせを、着信に
通知は見落とされがちです。2.0 では、お薬のお知らせを「カイくんから電話です」に変えました。
- 時間になると、カイくんから電話。出ると全画面のお薬ページになり、もう一度聞くこともできます。
- 飲んだら「できました」。手が離せないときは「10分後にもう一度」。
- 30分たっても確認がないと、ご家族の管理画面にお知らせが表示されます。
時間とお薬はご家族が設定し、ご本人が確認します。水分補給のような小さなことは、電話ではなく通常の通知にもできます。
同意画面は、仕組みに合わせてから書く
デザインの同意画面には「あやしい電話やお金の話が出たとき、気持ちが落ちこんでいそうなときはご家族に知らせる」と書かれていました。そのまま載せる前に仕組みを確認すると、当時のリスク判定は危ないお薬の飲み方しか見分けられず、詐欺や気分の落ちこみには対応していませんでした。
そこで先にこの2つの判定を加え、それから同意画面に載せました。「家族に知らせないこと」も、より正確な「ご家族に通知しないこと」に変えています。ご家族は管理画面で会話の文字記録を見られるからです。同意画面に書くのは、実際にシステムが行うことだけです。
いまの状況
- 2.0.0 は 2026年10月10日に中国本土向けに公開しました。日本版は準備中です。
- 実際の音声通話や、実機でのお知らせ通知はこれから確認します。
- 日本版の画面は日本語に対応しましたが、カイくんの答え方はまだ中国語向けで、調整中です。